ホーム>Southern Blue Escape Blog>シドニー>大人の海外旅行:オーストラリアをお勧めする理由(8)
シドニー

大人の海外旅行:オーストラリアをお勧めする理由(8)

201911432147.jpg

オーストラリア で生活して、英語を少しわかり始めた頃、ある単語を知りました。"isolated"という単語です。あるオーストラリア 人が、"isolated country"といった言葉が気になりました。辞書で引くと、「隔絶した国」という意味であることを知りました。その人は、オーストラリアが他の地域から、地理的に隔絶しているという意味で使ったように思いましたが、日本は文化的に他の国と隔絶しているように思いました。

文化的な孤立を強く感じたのは、食事でした。大きな意味では、東アジア料理の範疇に入ることは明らかですが、同じはずの中華料理や韓国料理とはその味覚は大きく異なります。中華料理や韓国料理は日本料理と比較すると、はっきりとした味付けです。それに日本料理のように、生ものを原則的には食べません。近年、刺身も世界的に流行のように言われることが多いですが、それはあくまで高級店でのケースで、世界の街角で当たり前のように刺身を食べているわけではありません。海外で生活すると、美味しいお寿司を食べることは例外中の例外です。オーストラリア でもシドニーのような大都市では美味しいお寿司を食べることができるようですが、かなりお高いです。

一番、日常生活の中で食べたかったものは「うどん」でした。アジア食材店でうどんは売っていましたが、なぜか中国製で香りが全く異なるものでした。オーストラリアは食材の持ち込みが厳格なので、日本から送ってもらうのも憚られます。やっと、出汁になりそうなパックに入った鰹節を見つけて、作ってみたのですが、オーストラリア は硬水のせいか、うまく出汁が引けなかったことを覚えています。

和食が注目されているのはオリジナリティーが強いせいだと思いますが、独自性が強いということは孤立していることとある意味、同値です。それはい意味でもありますが、世界の情勢から隔離されている側面もあります。海外から見ると、日本は世界の流れの中から孤立しているのがはっきりと分かります。

そしてオーストラリア は西洋社会であるはずなのに、地政学的にそこからは隔絶されています。現代西洋社会は混乱の中にあります。ヨーロッパの情勢はEUという理想が幻想に変化しつつあり、アメリカは国が完全に分断しています。そして、日本とオーストラリアはそれらに混乱からは一歩下がった地点にいるように思います。

多くの日本人が西洋社会に憧れています。いつかはその社会を垣間見たいと願っています。その願いを現在、安全に叶えることができるのはオーストラリアということになりそうです。

写真は、ワトソンべイから対岸のシドニーのダウンタウンを見た夕景です。左手にシドニータワーが見えます。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.southernblueescape.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/248

ページ上部へ